愛おしい!? 命のステッチ!
命のステッチ
LIFE STITCH
『乗車している人の命を守る』 自動車のエアバッグは、装填されている場所によって、形状が異なります。
ハンドルの中央に隠れるエアバッグは、丸くて、大きなベレー帽の様な形をしています。事故の際、起爆装置が作動して、コンマ数秒の間に"エアー"が送り込まれ、プラスチックのカバーを押し破って膨らみ、ドライバーの命を守ります。
強烈な圧力がかかるその先端…
エアバッグの中央部分は、破裂防止の為に生地が二重に施され、特殊なミシンステッチで補強されています。
ドライバーを守る…言わば
「命のステッチ」です。
その補強ステッチは、円形や四角形で、グリーンやピンクなどの色付きもあり、まるでデザインされた模様の様でもあります。
バッグを生産するために届く廃棄エアバッグは、毎回、様々な種類や大きさが含まれています。届いた箱を開け見るまで内容は分からず、こちらに都合よくコントロールする事はできません。
また、ファッションとして、使いやすい無地やステッチの柄を
"選ぶ"事もできますが、それは
"棄てる"事に繋がります。
ファッションデザイナーとして、長年、廃棄エアバッグと付き合っています。どうしようもなく
"都合の悪い素材"なのですが、
"命を守ってくれていた素材"ですから、正面から向き合う事にしています。yoccattaは、その
"命のステッチ"を避ける事なく使用する事にしています。
大きさ、色、配置は様々だからこそ、
バッグ一つ一つが違う表情をもち、唯一の存在となります。
yoccattaは、
「LIFE STITCH・ライフステッチ」柄と呼んでいます。
<yoccatta TOKYO エアバッグの”後染め”について>
染色加工は熱と水を使い、加えて輸送距離も増えて、環境に負荷がかかります。
また、廃棄エアバッグは、汚れや色(白以外)の問題で、商品化できず、間引かれた物は、焼却処分になります。
『廃棄物をファッションの力で蘇らせる!』
yoccattaは、
焼却破処分を減らすために、”染色して生まれ変わる”という方法も視野に入れています。